(写真・記事元:thegladiatores.com Alfonso Lizarraga)
2月11日日曜日アレナ・ナウカルパンで開催されたIWRGの伝統的な日曜日興行で大きな議論が、選手は勿論、レフェリー、観客を巻き込んだ。
数週間前、パンテラファミリーとトラウマ兄弟の試合で、ナウカルパンのレフェリーが乱闘に巻き込まれ意識不明となる事態が起こり、その間、リングが無法地帯となったのである。自体を重く見たコミッショナーのアントニオ・アルバレスは、レフェリーのベイビー・リチャードを急きょリングに登場させ、試合を終了させることとしたが、2月11日、メキシコ州ボクシング・ルチャリブレ協会は、ナウカルパンのレフェリーが常に公平であるという保証はないとして、再びベイビー・リチャードをレフェリーとして起用したのである。
かくして、ベイビー・リチャードとカプがレフェリーとして、パンテラファミリー・アラミス組と、トラウマ兄弟・オベット組の試合に登場した。試合はトラウマ兄弟が圧倒的優位に進められ、パンテラファミリーは拷問技に苦しんだ。ギブアップしたパンテラを執拗異常に追い打ちをかけたトラウマ兄弟に、反則負けを宣言したベイビー・リチャードだったが、これに激怒したのはトラウマ兄弟だけではなかった。
アラミスが、観客席のオベットに強烈な空中技を見舞うと、レフェリーのリチャードは即座にアラミスの状態を確認するためにリングから降り、カプがリングに残った。ところが、トラウマⅡがパンテラにローブローを決めて、そのまま丸め込んでピンフォールを奪うと、試合はトラウマ兄弟が勝利。ところが、リング外からトラウマⅡの反則攻撃を目撃していたリチャードが即座に判定を覆し、パンテラファミリーとアラミスに軍配を上げた。