(画像元:Lucha Libre Vanguardia 記事元:solowrestling.mundodeportivo.com ÁLEX GIMÉNEZ)
- ルチャリブレ界のとある人物が夜間興行の開催を警察に報告しをキャンセルさせたという。
先週末、インディープロモーターのLucha Libre Vanguardiaは、地元警察による中止命令により、夜間興行の開催をキャンセルしなければならなかったという。同プロモーターによると、興行開始まであと数分ということろで地元警察が会場に立ち入り、即座の活動停止を命令、会場に集まっていたファンには解散を命じたという。
同プロモーターはメキシコ全土を脅かすコロナウィルスのパンデミックによる非常に複雑な状況を考慮し、興行開催には特別な安全対策を講じていたという。会場となるスペースはドライブインシアターを模した野外スペースで、リングを囲むように25台の車を駐車し、観客は車から降りることを許されず、車中から試合を観戦する、という形式であった。
「昨日、我々は全ての安全衛生対策を講じているにも関わらず、また、観客も車からは決して下りないというルールを順守しているにも関わらず、我々のイベントは中止となりました。家屋は私物であり、全ての衛生規則を遵守していたことははっきりとしています。それならば、何故会場の目の前にある酒場は通常営業をしていたのでしょうか?」と自身のFacebook公式アカウントで憤りを語るのは選手でありプロモーターのシクロペである。
プロモーターは会場から退去させられた選手、スタッフ、ファンに迷惑を掛けたことを謝罪した。「昨晩は悲しい結果で終わってしまいましたが、我々は本物の家族のように結束を強めました。我々は心無い言葉でではなく、本当の意味で家族であり、それを確認しました。」とシクロペは記した。
警察に報告したのはDTUという強い見方
また、シクロペは警察にVanguardiaの夜間興行の開催を報告したのは『ルチャリブレ関係者』であると断言している。
「ルチャリブレを続けるということと、このスポーツは一般的に簡単ではないことは我々は知っています。嘆かわしいことに他の団体の成長を快く思わない、人の足を踏んづけて、不可能なことまでやってのけて、選手やスタッフの貴重な収入源であることを構わず、イベントを中止させようという腐りきった人たちがいます。」
その後、ファンや同業者らが、警察に報告したのは一体誰なのかということを考え始めた。多くの人たちはそれがインディー選手でありDTUのプロモーターであるクレイジーボーイであると指摘している。というのも、シクロペとミエドエクストレモがDTUを退団してから、Vanguardiaとの関係は悪化しているというのだ。
Solowrestlingに近い関係者の証言によれば、警察に報告したのはDTUの現役選手であるという。というのも、報告に使われた写真というのがDTUの選手らがトレーニングしているというジムから撮影されたものだからだ。
DTUは活動禁止期間により、警察への報告がありながらも複数の興行を開催し有料放送を行っている。これがシクロペがDTUを疑っている主な理由であり、DTUはライバルプロモーターであるVanguardiaの本拠地イダルゴ州における勢力を弱めようとしているのだ、という。
COVID-19の影響でメキシコのルチャリブレ業界は宙に浮いた状態
メキシコのルチャリブレ業界はかつてない危機を迎えている。これまでに390,000人が感染し、43,000人がコロナウィルにより亡くなっている。ルチャリブレ誕生の地は、世界で6番目に、そしてラテンアメリカでは2番目の被害が出ている国に代わってしまった。
この状況はルチャリブレ興行数の大きな減少の要因である。インディー団体が辛うじて興行を開催している間、リーダー的存在のAAA、CMLLはパンデミック開始から一切の興行を行っていない。
現状、無観客、開催場所不明、安全対策の順守がインディー団体の習慣的な興行開催方法である。メキシコ政府からは興行の中止を推奨されているものの、Vanguardia、MásLucha、Guanatos Hardcore Crew、DTUなどは興行を開催し、DTUに関しては有料放送も行っている。
https://solowrestling.mundodeportivo.com/new/91222-lucha-libre-vanguardia-cancela-su-show