日本でも既に公開されたと思うが、先々週末は元彼女に誘われてマット・デイモン主演のELYSIUMという映画を観に行った。僕の中ではマット・デイモンというとどうしてもプライベートライアンのイメージが離れないのだが、ELYSIUMではまた別の演技を見せてくれた。
さて、この映画の監督は第9地区のニール・ブロムカンプ氏だ。第9地区もそうだったがELYSIUMもSF作品でありながら現実問題を取り上げていて、観客に現実離れした映像を見せつつも、ただ「面白かった」では済まさない。特に映画の舞台がロスアンゼルスという、メキシコにとっても非常に馴染み深い土地だったので、メキシコ人は特に考えさせられる映画だったのではないかと思う。
現在、アメリカの国境では密入国を繰り返すメキシコ人に頭を悩ませている。メキシコは広い国であるがゆえに、特に田舎ではライフラインもままらないような貧困な地域が数多くある。アメリカ国境沿いの地域もそういった地域の一つで、国境を越えればそこには綺麗な邸宅の並ぶアメリカがあって生活水準も全く異なる世界が広がっているのである。時代こそ違うが、まさにELYSIUMと同じ世界なのだ。
映画の見所はたくさんあるが、アクションシーンもなかなかだ。CGが特に美麗であるといったことはないが、この映画は映像で魅せるような作品ではないので心配は無用だ。
どうやらまだDVDは発売されていないようなのでサウンドトラックを貼っておく。