(写真元:@dragonlee95 記事元:solowrestling.mundodeportivo.com ALEJANDRO GIMÉNEZ)
ドラゴンリー、ルーシュとCMLLの間にある問題は根深く、早期に解決するのは難しそうである。数時間程前、CMLLは両選手の解雇処分をプレスリリースで発表し、その理由は『計画の不履行、そして会社の方針から外れたため。』としている。
Wrestling Observerのデイブ・メルツァー氏記者によれば、ドラゴンリーは当初、27日金曜日に開催された一大イベントの創立86周年記念興行に出場する予定であったが、その計画を破棄。その結果、ドラゴンリーはラスベガスに飛び、ROHで試合を行うに至った。CMLLはドラゴンリー、そしてカベルナリオの両名に対し、Pro Wrestling GuerillaのBattle of Los Angeles大会への出場を禁じた。カベルナリオは会社の命に従い出場をキャンセルしたが、ドラゴンリーはそのまま大会に出場した。
CMLLが、ルーシュとドラゴンリーの解雇処分を発表する前に、行動を起こしたのはムニョスファミリーの方であった。CMLLの発表数分前に、ルーシュは父親と共に録画したビデオを自身のツイッターアカウントで発表し、CMLLからの退団理由と、今後はインディーとして活動していく旨を伝えた。
Subscríbanse a mi canal en una hora todos los detalles #VIVAMEXICO #NPN #INGOBERNABLESPORSIEMPRE pic.twitter.com/zfWhPJKtpc
— rush cmll (@rushtoroblanco) September 28, 2019
このニュースが伝えられると、メキシコの様々なインディー団体が、自社の興行にルーシュが出場することを発表し始めた。現在までに、10月20日のKAOZ、10月5日のThe CrashとMLWの共同興行への出場が決定しているという。
一方、CMLLの決定に失望したと、ドラゴンリーは自身のFacebookで発表した。
「身も心も、人生の全てを捧げてきた程、私が忠実にしてきた、信頼のおける会社の決定に、驚きを隠せません。会社のエゴにより、出場を認められず、たくさんの団体のオファーを断ってきましたが、私はそれに従ってきました。なぜなら、私はルチャを愛していますし、成長したいからです。父のピエロス、兄のルーシュの退団の発表を伝えたわけでも、ましてや彼らとも話をしていないにも関わらず、現状を見る限り、CMLLが私を解雇したことは信じられません。私をいつもサポートし、信頼し、機会を与えてくださったフランシスコ・アロンソ氏には感謝しています。CMLLに感謝します。」
また、一方で次男のミスティコは自身のツイッターアカウントで、ルーシュがDeath Before Dishonor大会でタイトルを獲得したことを祝福しながらも、父親と兄の退団を寂しく思うとコメントしたことから、ミスティコは今後もCMLLで活動を続けるものとみられる。
ルーシュとリーの状況は宙に浮いている。メルツァー氏は、CMLLはRush、Rush Toro Blanco、Dragon Lee、そして、Los Ingobernablesの商標権を有していることから、数年前のペンタゴンジュニア、フェニックスと同じように、新しい名前で活動を始めなければならないと伝えている。
インゴベルナブレスに関して、メキシコルチャリブレ専門のツイッターアカウントLuchablogは、ルーシュがベスティア・デル・リング、そしてマスカラと再び手を組んで、新たなチームをインディーで立ち上げるのではないかと期待しているという。
ルーシュとリーの海外遠征については疑問が残る。というのも、両選手とも、CMLLと親交の深いROHや新日に出場する選手だからだ。
Rob ViperとLuchablogは自身のポッドキャスト放送最新回にて、ルーシュは2020年初頭までROHとの契約が残っているため、問題はないだろうとしている。ROHとCMLLの関係が今後も続いた場合、ROHの幹部はルーシュを、AEWやIMPACT Wrestlingと関係を持つAAAの大会に出場させるのかどうかは、全くの未知数であるという。
また、Luchablogはドラゴンリーが新日のSuper Jr. Tag Leagueに、CMLLの選手らと共に出場予定であることをコメント。ドラゴンリーはCMLL、そして新日との義務を履行する意思を明かしているため、一時的な契約を結ぶ可能性があると伝えた。
同ポッドキャストでRob ViperはCMLLは口頭での合意で選手らと仕事をしており、ルーシュもドラゴンリーも契約上の関係は一切なかったと断言した。
「私が知るところによれば、ほとんどの選手がCMLLと書面での契約は結んでおらず、口頭での合意でのみ仕事を行っています。そうでない限り、今回のようなことが起こることはありえません。」
また、Rob viperはさらに、代表が代わったことにより選手らの給料は激減し、会社と選手の間に緊張、問題が発生していると明らかにした。「選手たちとはたくさん話をしてきましたが、これほどまでに不満を募らせているのを見たことがありません。」と締めくくった。